水辺の調査 ― 2018/09/12 17:26
月〜火(昨日/おととい)は、水辺の生きものたちから情報の提供を受けるために、ずっとフィールドへ出ていて、更新ができませんでした。
そして今日は、水質調査のために情報提供をしてくれた生きものたちに、静かに語っていただこうかと思います。
まずは、調査地点の様子を少し。
水辺でチェックするのは、鳥/両生類/昆虫/植物。
当日は朝から雨が降ったり止んだりで、途中から完全に天候が崩れる予報でしたので、早めに切り上げる予定で河原をウロウロ開始……。
さっそく大きなサイズのサギの足跡が砂地に点々とついていました。
サギの足は女性のSサイズの手の平ほどの大きさで、ダイサギかアオサギのもの。
身近に見ているわりに、すぐそばに近寄れることがほぼないトリは、こうして存在感を感じることできると一気に親近感が沸きますね。
お馴染みのアマガエル。
声だけなら自然の多いところへ行けば耳にすることができるものの、昔にくらべるとあまり見かけなくなりました……が、いるところにはいますよね。
ちなみに、この場所ではとてもたくさんのエビを観察することができました。
(どれもこれも外来種/アセスメントには使われません)
少しピンボケしていますが、キレイな水に棲むお魚たちとも会えました。
手前からオイカワ、その背後に下にいるのがウグイ、奥にいる横筋が入ったお魚は恐らくカワムツでしょう。いつ見ても淡水のお魚はカッコイイですね。
フィールドワークはここまでです。
こちらは、ぱっと見、宇宙空間に浮かぶ惑星の類のようでもありますが、アセスメントのために標本になってもらった生きものを実体顕微鏡を通して見た様子です。
成虫ならマレに宅地にも飛んできているかもしれませんね? 川の水がどれくらいキレイなのか教えてくれるのは、トンボやカゲロウ、トビケラ、カワゲラの幼虫、ブユや蚊の仲間や貝類たちです。
こちらは、ちょっと幼虫の本体がイモムシっぽくてアレなので、ソレとわかりにくい写真を選んでみました。(トビケラの幼虫&茶色い細長いモノは幼虫の作ったサヤ)
個人的に注目している点は、この幼虫が製作した“お手製の住処”の素晴らしいデザインです。
わざわざ茶とこげ茶の2色柄を、パッチワークのように色違いで配置して紡いでいるところがスゴイ。幼虫の目って、一体どれくらい見えているのか知りたくなります〜。
いずれにしろ、家庭科の裁縫なら絶対に満点もらえる出来栄えですよね。
確か昨年は、微小な砂粒を集めて作られた、美しいキラキラの石の住処の写真をUPしたと思います。あれも、砂粒が天然石を集めて作ったアクセサリーのようで驚くばかりでした。
本人にしてみれば、単に柔らかな体を守るためにオシャレさんに変身した程度のことなのでしょうが、どうやら自然界の中で完璧なカムフラージュをはかると、神業的な造形物が出来上がる模様です。
ドロムシのお子様たちの様子です。
彼らは、ホタルみたいに、おとなになると甲虫になります。
アンティークな模様とミニチュアの三葉虫みたいなボディが、古めかしくてシブいよって感じ……なのに、スカラベやホタルみたいにチヤホヤされていないのは、第一にその名前のせい?
きれいな水が好きなので、おいしい田んぼでこの虫が増えると、人との間で色々とあるのでしょうし、名前が泥(ドロ)だと単純に汚れた感じを連想されてしまいそうです。
まぁスカラベも、日本じゃ黄金虫といっても“フンころがし”で通っていて、装飾品に模される機会もありませんでした……人類の都合で、黄金だったり糞だったり泥だったり、甲虫は大変ですね。
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