大樹の森へ2018/11/27 18:44

先日、丹沢の森で行われる観察会へ行きました。

お目当ては、巨樹&巨木が生える古い林。

いろんな樹木のことや、古い林(森)の成り立ちについて説明をしていただきながら、古木を巡る冒険を楽しんでまいりました。

 

今年の台風の影響を受けてか、ごく最近折れたり吹っ飛んだりした樹木の豪快な残骸も観察させていただきましたし、遠目ではとても綺麗な紅葉を見ることができたので、巨木と紅葉で楽しさ2倍。



……で、目の前に佇む巨大な木を写真に撮ろうとすると、大抵、以下のようになります。


巨大な生命体のスゴさをコンパクトサイズにまとめるのは、スゴく難しい……。



こうして巨樹を見ているうちに、ふと、その昔、屋久島で巨樹を見たときのことを思い出しました。目の前の巨樹に圧倒されながら、見えない樹上を見あげて「全貌がつかめない」と何度となく驚くのが、大きな生命体の楽しみ方なのだ……と気付かされたことを→見えるのは木の肌ばかり。

同じように、クジラも海上で見ようとすると、水面にあらわれた各部分をバラバラに見て全体をイメージするしかありません。なので、結局、ず〜っと想像の中で生きているような生きものであり続けるのですよね。だから神秘的なのかな。

 

もちろん、いい具合に離れた位置から全体を見ることができれば、ちょっとは雰囲気をつかむことができますが、まぁ、写真に全部入りきれないからいいってこともあるわけで……。


これは復路で太陽が傾いた頃に撮ろうとした影響で、巨木の影になる位置からしか写真が撮れませんでした。なので切り絵みたいになりましたが、シルエットが絵本にでてくるタイプの木みたいで、これはこれで木の雰囲気や特徴がわかっていいですね。

 

こちらの写真、林床が茶色の部分と緑の部分に分かれているのは、シカが食べちゃったから。シカのお食事は “除草” のごとく。


今回訪ねた林は、何百年も守られてきた古い林で、全体的に大きな樹木が生えてるそうです。

しかも、木々はお互いを支え合って生きているのだそうです。

かつて、「森の中の樹木は日光を求めて上へ上へと競争するように生えている」と学んだ記憶があったので、巨木を巡る冒険のおかげで新しい知識に書き換えることができました。