森のこと2019/03/01 16:34

今日の生きもののお話は、目の前の森のこと。

ブログの趣旨は生きもの全般のことなので、そこから逸れないようにお話したいと思います。

 

森の昔のオーナーは、緑を守る協定に参加していて積極的に環境を守っていたので、森の中にポコっと小さなアパートが建っているだけでした。

 

前のオーナーがいなくなり、新しくその土地を買い取ったオーナーは開発に熱心な様子で、工事が始まると森はあっという間に切り崩されました。(大きな建て物がたつ予定)

森に隠れて見えなかった向こうの景色が驚くほどによく見えて、少しショックかも。

写真の手前に写っている両サイドの樹木は、それぞれ隣家の木が写り込んでいるもので、森の木ではありません。裸の斜面が森があったところです。もっとも奥の上方に見えているのは遠くの山々です。


消えてしまった森は、家族で親しみやすい名前をつけて愛でていました。夏の夕方になると、窓を開けてクーラーを止めて、それぞれ冷やしたモノ(酒やスイカ)を飲み喰いしながら、森の方角から吹いてくる木の匂いがする風を待っていました。暗くなると、森の方へと走り去ってゆくハクビシンの背中を見送ったり、ホトトギスの声も聞けました。


……あぁ痛いな〜。

そんなわけで、今年の春は庭にリスもやってこないし、コジュケイもやってこないし、ほんの少し前まで春がきたと大騒ぎしていたトビたちも、根城を追われて姿が見えなくなりました。

今はカラスすらいません。

ウグイスの声も先日1回聞いたきりで、そのあと一気呵成とばかりに森が伐採されたので、このあとウグイスの声が聞けるのかちょっと不安かな……。


いつもと違う、寂しい春になりました。

 

愛猫は相変わらず、春の生きものの往来を見ようと勝手口の窓を陣取っています。

ところが、春になると毎日のように庭にやってきていた、いつもの野鳥や小動物が今年はちっともやってこないので、春ならではのワクワク刺激をいまだに得られずじまい。

 

重ね重ね、残念だなぁ。

時間が経って、少し環境が回復したら、消えた生きものたちがちょっとは戻ってくるかな?

そうだといいのにな。


今日のこの話の最後に、もうに度と見られない、いつぞやの森の夕暮れ時の様子をひとつ。
昔ガラケーで撮ったものなので、トイカメラで撮ったみたいに見えますが……。

記憶が間違っていなければ、秋の森、樹木の落葉が進んで少し静かになった森の上に、月と宵の明星と木星が並んで浮かんだときの写真です。
肉眼では月と金星と木星が並んで見えていましたが、映っているのは月と金星です。
この森の景色とお別れです。

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