ロシアンオリーブに春2019/04/17 18:05

今年もロシアンオリーブの木の花が咲きました。

咲きはじめたのは4〜5日前で、2〜3日前から庭全体に花の香りが漂うようになり、香りに誘われたミツバチたちが、花の蜜を集めにきています。

 

もともと風で暴れやすい木なうえに、木の足元付近は、日常的にモグラの坑道が通るような位置にあって地面がゆるんで陥没しやすいので、幼木の頃からひんぱんに傾いては戻し、傾いては戻ししながら、結局傾いて成長いたしました。

なので嵐のたびにアクシデントが起きて、何度も何度も「今度こそ切ってしまおうか」となりながらも、木の雰囲気や花の季節に見せる姿を気に入っていることもあって伐採を保留することの繰り返し……で、昨年のキョーレツな台風のおりには、ついに半横倒しになって家の壁とカーポートにぶつかってストップ事態になりました。


「もうダメこの木切る〜」と意を決しましたが、庭仕事にたいして関心のない気楽な家族から「まぁいいじゃない」「そのままにしといたら」と言われてクールダウン。気を取り直して、家屋やカーポートにダメージを与えている大きな幹を主幹から切り落とし、木全体を三分の一まで削って、傾きながらも問題を起こさない状態になるよう木を整えました。


木の頭の部分の大半が消えたので、重みが減ってスッキリしたものの、全体的にはスカスカと寂しい感じになった状態で今年の春を迎えました。


そんな暴れん坊のこの木は、今現在、庭の行き来を途中で遮るかたちで傾いています。時々ふと邪魔だなぁと思うこともなくはありません。

それというのも、庭のほぼ中心から家に向かって斜めにはえているので、なんとなく歩いていると、傾いた幹が死角に入ったあたりでガツっと頭に衝撃が走ります。わかりやすくいえば、木の幹のあたりで少しかがんであるかないといけないよ、という仕組みが図らずも庭に出来上がりました。

それだけではありません。木のたもとに座り込んで作業をしているときも、忘れて勢いよく立ち上がろうものなら、傾いた木の幹にガツンと脳天を打ちつけますので、“座るな危険”という場所が庭に出現いたしました。

 

しかも今回、写真に撮ろうとして気づいたことがひとつ。隣家が写らないように撮ろうとするには傾きの角度が思いがけず悪いうえに、今は木全体がスカスカなので、近隣のプライバシーがスカスカと透かし見えてしまって撮りようがない……幼木の頃に「ここに植えれば、こんな風に育って、いつかこうなる」というイメージを持って植えたことは幻と化したのか……と思いいたりました。

まぁ、いずれ枝が増えてもうちょっとボリュームが回復したら“シンボル・ツリー”らしくなるでしょう。こういう出来事も含めて愛着が消えないわけで、ちゃんと庭のシンボルツリーになっていると思います。

こちらが下から見上げるように撮った写真。

ほんとうは、たくさんのミツバチが花にとりついている姿も一緒に撮りたかったのですが、今回は木を撮りづらい状態でしたので断念しました。


この木を巡っていろいろとありますが、こうして春には、ほのかな香りとクリーム色の花が銀色の葉をますますフェアリーに見せてくれるので、このときばかりは日々の面倒なことのほうが幻のように思えます。


さて、これからは、1年を通してもっとこまめに木を整えながら管理をして、嵐が去ったあとに真っ青にならなくて済むようにしたいと思います。


*フェアリー風といっていますが嵐がくるとヘッドバンギングの鬼と化します

*土地の形状上、風が強く吹くところなので嵐のときの暴れかたが割り増しします