ついにロシアンオリーブあきらめました2019/08/30 18:58

今日は庭のシンボルツリーのお話です。

暖かな土地とはいえ、もともと風が強く吹き付ける地形に家が建っていて、でもって嵐が時々海の水を巻き上げて運んでくることもあるウチの庭。

そんな環境に最初に植えたのはミモザアカシアの木でした。結局そのアカシアは、吹きつける強嵐にめっぽう弱いうえに、秋にはたくさんのカイガラムシが発生し、しかも入れ替わり立ち替わりスズメバチがやってくるという微妙な状況になりまして、近隣の迷惑になりかけていたのでそのミモザアカシアは切ってしまいました。

それが確か6年くらい前のことでした。

 

その後釜に、鉢植えのロシアンオリーブをシンボルツリーと決めて庭に植えたので、この木は6年間は庭の中心で頑張ったことになりますね……。

色といい雰囲気といい、なかなか気に入っておりましたので、嵐のたびに木がヘッドバンギングをして大変な思いをしたとしても、諦めずに手を尽くしてまいりました。


でも昨秋の嵐で、ロシアンオリーブの未来に暗雲がたれ込める事態になりました。それでもだましすかししながら頑張っておりまして、木の頭の重みを減らしたり、倒れかかる幹を押し戻して地面に杭になるものを埋め込んだり……けれど今年の春の終わりころに訪れた嵐で完全にトドメを刺されました。

しかもそのあと、追い打ちをかけるかのように外構の一部が雨と嵐で破壊されたので(目下金策中でまだ修繕できていません〜)破壊されたついでで、ロシアンオリーブのこともそろそろケリをつけたほうがいいのかもな〜と思うようになりました。

こちらの写真は現状がわかりやすい一枚です。

背景の白い植木鉢は地面に対して垂直に置かれています。そして手前に黒く写っている木がロシアンオリーブの幹で、傾き加減がわかると思います。

このブログの過去記事の検索が簡単にできるのなら、嵐で最悪に傾いたときの様子の記事を引っ張ってくることができて、もっと分かりやすいのですが……。

ともあれ、この何ヶ月かで傾き具合が悪化して、今では庭の中心を完全に遮ってしまっておりまして、最悪に傾いたときの状態からそれほど回復させられていなかったのだなぁと気付かされた次第です。

今夏は庭へでるたびに、リンボーダンスみたくそり身になるか、背中をぶつけないように上を見ながら腰をおとして前かがみになるか、さすがに夏場はそのアクションが面倒くさくてストレスに感じられまして、「もう無理だな〜限界きてるな〜」と思うようになりました。


そして家族でチョロっと話し合い。

これまでも、ロシアンオリーブが嵐でアクシデントに見舞われるたびに、この木を維持するかやめるか、意見出しをしておりましたが、いつもは庭仕事を一切しない家族の「まぁいいじゃん、このままで」「せっかくここまで育っているんだし」という月並みな意見を聞くばかりでした。

けれども、”ウチの庭を歩くと危ないよ” という現実はいよいよ無視できなくなったらしく

もう切ったほうがいいね、という結論にいたりました。これから台風シーズンだしね。


で、切るのは誰だろう……。


それなりに成長したロシアンオリーブは、傾きながらも家の高さに迫ろうとする大きさになっているので、うかつに根元にノコギリを入れることはできません。隣家に倒れれば人様の車や壁を傷つける危険がありますし、庭の中で倒れれば低木やバラの木を何メートルにもわたって破壊する恐れがあって、なので上のほうから何度かにわけて切ることにしました。


ということで昨夕、空いた時間を使って1メートル80センチくらいの高さまで切ったところでいったん作業終了。一人で慎重に解体したからか、2時間近くかかりました。

 

栽培中のプチトマトが、ロシアンオリーブの木にからみつくように昇っているので、とりあえずその高さでストップ。

残りはまた、時期を見て切り倒しましょう。

幹の途中から張り出した太枝にまだ残っている枝と葉っぱを見上げて、写真を1枚。

下から見上げたときの雰囲気も好きだったな〜。春の優しい色の花や、花の香りともお別れなのですね。ミツバチがきていたのにね、残念です。

1日たって少ししおれましたが、それでも美しい銀色の葉が名残り惜しい。


そうやって残念に思いながらも「ヘタに粘ったりせず、もっと早めに諦めておけばよかったものを……」との思いもよぎりまして、胸中は複雑ではあるものの、良い教訓にもなりました。たり前のことですが、いくら好きな木であっても環境条件をクリアできなければ、育てることはできません。なにが教訓かって、とどのつまり、シンボルツリーにしたいと思う木はことごとく庭の自然条件や制約に合わないわけで、いっそのこと、シンボルだのなんだのと思わずに、こだわりを捨てて環境にマッチする木を植えたほうが、ヒトも環境もストレスが少ないよね……ということ。

庭造りへの執着と妄想がたくましく、その結果だした欲は、嵐やその他もろもろの自然にことごとく打ち砕かれましたが、やるだけやったからでしょうか、いい具合に諦めがつきました。