ハナフサが1匹に ― 2019/09/27 17:52
おととい、ハナフサが1匹星になりました。
いつも2匹で餌を競り合っていたハナフサのペアは、1匹になってしまいました。
星になった子は、その日の朝もいつものように餌をねだって、パクパクと立ち泳ぎをする勢いで水面から顔を出しておりました。
なので、水の中で静止していることに気づいたときは、呼吸がほんとうに止まっているのか、目を凝らしてエラをなんども確認してしまいました。疑似冬眠みたいなヤツのお魚版だった〜なんてことだったりしないのか、残暑の中だというのに無駄だとわかっていながら水温を確かめてみたりして。
さらに言えば、庭に埋めるときも、ほんとうにもう動かないのかフーフー息を吹きかけてみたりもして、埋めるのをためらってしまいました。
子どもっぽい……でも子どもみたいになることってありますよね。
金魚だって生きものなので、ごく稀にこういう死に方をする子っています。ただ滅多にないので、あやまって生きたまま埋めているのではないかと半信半疑になります。
病気や老衰で弱って死ぬ場合は、その兆候があって、アレコレと必要なケアをしたりするので驚くことはありませんが、急死に近いと、奇妙な考えや発想にとらわれます。
(奇妙例→「まだ間に合う?息吹き返す?心マッサージしようか?」みたいな……)
ともあれ、一匹になりました。
残った子はあいかわらず元気で、人影にすぐ反応しては、立ち泳ぎをするみたいに水面から顔を出してパクパクやっています。
なので、見つからないように、脇からそっとズームして撮ってみました。
……見たところ、きれいな金魚に成長中ですね、ハナからボンボンもステキです。
少しでも長生きしなさいね、と言いながら餌をバラバラ〜。目標は、何年か前に墨田水族館で見た15〜20センチはあるように見えた大きな白いハナフサ。きっと長生きしてビッグサイズになりましょう。
さて、ここからはハナフサその2。
目下、ちびっ子ハナフサたちが成長中です。(10匹います)
今現在よりも小さい頃の様子がこちら。
……なので、1匹になってしまったハナフサは、ある意味1匹ではありませんが、今のところ出身違いの10匹のハナフサと混泳させる気がないので、1匹と10匹です。
それに今回は、出身が違う個体群同時を混ぜないだけでなく、機材も新規におろしたものを使っているので、それぞれの金魚鉢のハナフサたちはきっと長生きしてくれるはず……ですが、冒頭でお話ししたハナフサのように、どんなに注意をはらっても「残るは1匹」という事態になることもあるわけです。とどのつまり、運を含む個体の寿命や命運は最後までわかりませんので、せっせと世話をするのみです。
(たとえば遺伝病があって長生きできないとか、思いがけないアクシデントに見舞われて逝ってしまうとか……残念だけれど、どんなに気をつけていても難しいことがある……)
今のところ10匹のちびっ子ハナフサは皆ピンピンしていて、ぐんぐん体も大きくなっているところ。成長スピードは個体によってまちまちですが、印象では、強くて元気な子が多いみたいで、安心して成長してゆく様子を見ています。
ちなみに江戸錦の稚魚たちも、他の金魚と混泳させず、しかも新規の機材をおろして育て始めましたが、こちらはすでに半分が落ちて星になっています。
少々たよりない感じ……と心配したところで、こればかりは出会いでもあるので、ひたすら元気に育ってくれるよう世話するのみです。
時々思うのですが、これって金魚たちを巡って冒険しているようなものです。
せっせと知識や経験を積んでも、結局のところいつも万全ではなく、どんなに注意して世話をしてもしくじるときはしくじるし、不注意なことをしても大丈夫なときは大丈夫だったりもするし……生き死にそのものはそもそもコントロールできないものなので、少しでも快適に生きられるように環境をととのえるばかり。
結局、行き着くところに着いてみなければわからないので、いつも「冒険だな」と思います。
当たり前のことですが、生きものはひとつも同じものがいないので、いつだって出会いそのものが冒険といえばそうなのですよね。ひとつひとつは小さな世界とはいえ、そこにしかない広がりがあって新鮮です。
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