ランチュウを温めて2017/08/02 20:56

多忙な時というのは物事がやたらと重なるものですが、今朝は金魚の救命を優先しなければならない事態になりまして、朝から晩まで大わらわでございました。

その顛末をお話ししようと思います。

 

そもそもことの発端は、購入した新入りの金魚たちにはじまります。

少し前に、新入りの金魚の写真を載せてアレコレお話したばかりでしたが、あの後、手に入れたばかりの金魚たちは原因不明の状態で次々と死んでいき、おととい最後の金魚が星になって全滅。

しかも、最後の1尾はこれまで見たこともない死に方で水槽の底に沈んでいて、危険な病気を患っていたかのように見えました。

(エラの片側から血塊が吹きだしていて臓器らしきものも。苦しかったでしょうに)

 

ともかく、何が起きたかはっきりしないうちは安易な断定はしないほうがいいわけで、全滅の顛末はずっと心にひっかかっていましたが、何もわならかいので”不明”ということにしておきました。

 

そして今朝になって、ランチュウの水槽に異変が起きていたわけです。


すでに1尾は沈んで星になっていて、他の子たちも昨日までとはうってかわって、餌も食べずにモウロウとしているか、底に沈んで今にも呼吸が止まりそうな状態になっていました。


参考までにほんの数日前までの元気な様子を1枚。黒ランチュウのお話の時のものです。

きれいなものですよね。

それが突如、全てのランチュウが弱り果てていたので、驚きのあまり固まっちゃいました。

そして「これはヤバイ病気に違いない」という迫るような不安感に襲われ……。

 

そもそも、普段から金魚の備品の共有には気を使っていて、たとえば金魚をすくうための網も水槽間で病気のやり取りがないよう、毎度使うごとに塩素消毒をしています。

(水で希釈した塩素スプレーで殺菌)

しかも、今回購入して全滅した金魚は、元からいるウチの金魚のたちとは完全に分けたままでした。

その間、共有したのはその消毒した金魚をすくうための“網”だけなので、それが感染ルートだとなると、かなりヤバイ菌を外から持ち込んでしまったことになります。


ランチュウ全滅の危機という不安が脳裏をよぎり、まさか金魚の世界にこういうことがあるのかと、へこたれそうになりました。

 

何よりも怖かったのは、見ている側からどんどん、どんどん、金魚が弱っていくこと。

このような痛ましい光景を水槽の中に見るのは、はじめてのことでした。

なんて最悪なウイルスなんでしょう。

 

今日は朝のうちに仕事をひとつ片付ける予定でしたが、ランチュウたちは今日中にも全滅しそうな勢いでしたから、すぐに手当を始めることにしました。

それに良くも悪くも、問題の水槽は仕事部屋に置いてあったので、いろいろなことを“しながら”対応ができたことは幸いでした。

 

……で、気を取り直して方々の情報を超高速で調べまくったところ、金魚ヘルペスという難治性のウイルス病にやられたことがわかりました。

しかもコレ、完全治癒のための方策が今のところないらしく、脳天がクラっときましたね。

感染経路は金魚用の網と考えて間違いない様子で、やはりすごい感染力ですし。

 

不安的中、これはまずい。

 

打てる手は対症療法。それについて頂戴した情報は一様に同じ方法がとられていたので、ダメもと承知で参考にさせていただきました。

どんな方法かというと、ランチュウを温めてウイルスのモチベーションを下げる方法。


水温を3035度まで上げて、イソジンと薬浴の薬を投入。

ヒーターは夕方に買いに走るとして、投薬しつつ、沸かした金魚用のお湯を足し足ししながら水温を指定の温度に調整しました。

なるほど、ランチュウたちはお湯のなかでジワジワと元気を取り戻して、夕方には普通に泳ぎまわる状態になりました。

とりあえず、ウイルスの活動をある程度抑えることができているのでしょう。


保菌魚になっちゃったランチュウたち、彼らがどれくらい復活できて、どれくらい生きられるかは不明ですが、黙って手当に励むことにします。

 

このウイルス感染は、ウサギのフィー君が遠い昔に患った病気と同じようなヤツだと思いました。一見なおったように見えても潜伏しているので、迂闊なことはできないとういう厄介なヤツ。

なので同じように、金魚ヘルペスウイルスが他の水槽に広がらないように、これから対策を徹底的しなければなりません。

すでに用心のために、もったいないけれども器材を幾つか処分しました。器材類の消毒方法については、完全に菌を死滅させられるかどうかで異見があり、コレという答えがない以上は捨てるのが賢明かと。あぁ、懐具合が……寒うございます。


とにかく、ランチュウたちの水槽に早く平和を取り戻したいです。