珍虫と奇虫/ミノムシとザトウムシ ― 2017/09/14 19:14
いつからかすっかり数を減らしたミノムシ。
ウチの周囲で一年のうちに姿を見かけるのは1〜2匹、多くても3匹程度で、絶滅危惧路線を真っ直ぐに進んでいる様子。
そんなわけで、何を思ったのか一心に石垣を登っている、きれいなミノのミノムシに出くわしましたので、しばらく様子を眺めつつ写真撮影。
どうしても頭の部分にピントがあわず、ミノばかりが撮れまして、それがちょっとだけ残念でございます。
このところ、それなりに秋らしくなりましたので、越冬をする虫は冬に向けていろいろと準備を始めているはずです。
来春に成虫になるこのミノムシも、これからラストスパートで葉っぱを食べることだろうと思います。
ただ、このミノムシは無駄に労力をかけて、要らぬ移動をしているなぁと思いました。
もしかすると”ターザン式”の移動に失敗して、落下した場所がダイハードへの道へとミノムシを誘った可能性もありそうな。
というのも、たとえ石垣の上まで登りつめても、めぼしい木があるところまでさらに長い道のりを歩かなければならならず、加えてシジュウカラが通りかかる危険が高い場所だからです。
こちらは全体が見えるだけに、ミノを背負った厳しい道のりを想像して消耗しそうになりました。
ともあれ、来春無事に羽化できるといいですね。
こちらは、朝の5時頃、振り返るとセロリの上でフラフラしていたザトウムシ。
朝食の準備のときに、葉っぱをウサギにやろうとセロリを取り出した後、何かで一瞬目を離したスキに手品のようにパフッと出現いたしました。
なので、さすがにビックリ。
もしセロリに潜んでいたのなら、産地の高原から冷蔵の状態で配達されたばかりなので、ずっと冷やされながら、つぶされることなく運ばれてきたということに……。
それとも、この界隈にはこのようなザトウムシがいるのでしょうか、ならばどうやって入ってきたのでしょう。ラッタッタ、ラッタッタ、と歩くうえに、侵入口を前に体をたたんだり、すり抜けたりする技術を持っている風ではないので、家宅侵入に向かないムシだと思われます。
ともあれ、これからは周辺の緑地帯や、山や池の周辺に行くときには、注意してザトウムシチェックもしようと思いました。
それから、早く鬱蒼となった庭の手入れをしなければなぁ……とも。
当のザトウムシは、最初こそヨタヨタしていましたが、ふいに歩く速度がわずかに早くなりましたので、猫に見つからないように急いで庭に出しました。
ちなみに、これまでの人生で見かけたザトウムシは、走っても早歩き程度にしか見えないものばかりでございました。スタスタ去ってゆく後ろ姿を見送ることができるので、どちらかといえば足が遅い生きもののはずです。
そんなこんなで、ザトウムシを見かける場所といえば、主に登山や沢歩きのコースのような山の中と思っておりましたのに、早朝の台所で見ることになるとはとんだサプライズでした。
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