このユリだらけ/テッポウユリの仲間2015/08/24 18:01


3年くらい前からでしょうか、いきなり一本のユリが生えてきたなぁと思っていたら、毎年少しずつ増えていって、今日、ざっと数えたてみただけでも20本以上になっています。


たいそうな繁殖力で、日陰でも花が咲きますし、石垣やコンクリートの隙間から生えてくるものもたくさんいたりします。

その中の1本に、セメントで固めたレンガ道の隙間から生えてくるのがいて、これが、去年も今年も、中途半端に邪魔な位置で育とうとする・・・。

なので、今回は移植しようと思って、引き抜こうとしましたが、レンガの奥深くで球根が引っ掛かっている様子です。どうやっても引き抜けない以上、移植は無理なので、諦めて地際でバッサリ切ってしまいました。

これを毎年繰り返しているうちに、十分な光合成ができなくなって、いずれ枯れてしまうのでしょうね。


この野生の白ユリ、一見、テッポウユリのように見えます。

けれども、1メートル30センチの高さのものから、2030センチの高さにしかならないものあって、特徴が・・・?・・・つかめません。

なので、ここではただ「白ユリ」と呼んでおきましょう。


さて、見かけは麗しい白ユリですが、花が終わると大量の種をばら撒き、そのうえ、地中にある本体の球根も年々育っているみたいです。適当に切り花にして、間引きがてらに摘んでおかないと、庭中がこのユリだらけになってしまいそうです。


おかげで、他の気を使う品種のユリ、たとえば、暑さに弱いヒメサユリ(オトメユリ)や、他の植物に負けて(埋もれて)日光が足りなくなるらしいヒメユリが、か弱いユリに見えてきました。

(5月頃に咲いたヒメサユリ/オトメユリ↓)


・・・と、庭に勝手に生えてきたワイルド白ユリが、雑草でもあるかのように語られていますが、ワイルドでもユリには違いないらしく、香りと白いラッパ型の花を愛でるうちに、長く関心のなかったユリに興味を持つようになりました。

それで、昨年からヒメユリとヒメサユリを一つずつ育て始めた次第です。


さて、白ユリたちは今夏も、暑い中、何の順番に咲いたのかわかりませんが、今は日陰の一群が最終の花を咲かせているところ。

ちょうど、終わりを迎えた白ユリの花があったので、花がらを摘もうとしたら、枯れた花の色に混じり込むように、コオロギの仲間が潜んでおりました。

(コオロギが小さいので、わかりづらいかな?)


このコオロギ、通りすがりに休憩しているだけなのでしょうが、終わったユリの花が落ちるのも、もう間もなくのはず。

花びら崩落の危険よりも、うまくカモフラージュされる安全を選んだのか、それともただの偶然に枯れた花の中で休んでいただけなのか。


ちなみに、この近辺にカマキリが出没中。


白ユリの撮影中、カラミンサになりきっているカマキリを発見したので、ついでに写真に撮ったところ、その20分後、同じ場所でそのカマキリにバッタが捕食されていました。

(動くバッタが食される姿を注視するのが困難で、カマキリの食事風景は写真に撮れず)


庭を歩けば、人間すら毎日のように、どこかの蜘蛛の巣にかかるこの頃。

動き回る昆虫を狙って、地にも宙にも天敵が待ち構えているのですから、きっと、枯れかけの花は確かに静かに休める場所なのでしょう。