瓶の底から朱文金が浮上2016/04/19 19:17


3〜4日ほど前から、庭の北側に置いてある水瓶の中の魚たちが、水面に姿を見せてくれるようになりました。しかも恐る恐る水面を伺う姿は相変わらずで、ちょっと嬉しかったり。

 

やっと会えたーって感じです。

 

この場所に、短い時間とはいえ朝日が射し込むようになるのは、4月に入ってからのこと。

それまでは、他のどの場所の水槽よりも水温が低いために、ここの水瓶の魚たちが春デビューをするのは、毎度一番最後です。

 

ただし今年は、金魚が活動するようになる水温になるまで、いつもより時間がかかったように思います。2月以降、例年よりも寒い日が続いて、しかも暗い空の日が多かった、ということなのでしょうね。

冬から春にかけて水温が上昇する時に、発生しやすくなる水カビ病も、今回は遅めの出現でしたし。

なので、北の水瓶で無事に冬越しを終えて、軽く白カビ病になりつつも泳ぎ回る姿を見せてくれたのは、和金1匹だけでした。

(水カビ病治療薬を少々と塩を水瓶に溶かす→すぐに完治→下の写真の通りもう元気です)


ところで、春になってお魚が姿を現すまで待つより、水瓶の中をこまめに探すほうが、早い、と言えばそうです。

もちろん2月の終わり頃から、生きているはずの朱文金やタナゴの姿をひと目見ようと、時々水草をそーっとかき分けて、お魚探しをしていました。

ですが、例によって、水草に紛れ込んだ魚たちは、水草になりきって一緒に動くので、歯がゆいくらいに見つけられません。

せいぜい、うっかりしたタナゴがチラッと体の一部を見せるくらい。

それに和金(1匹のみ)は、冬場でも水底をノロ〜っと泳ぎ去る姿を時々見かけていたので、水草の間に見つけられなくても、生きて越冬中とわかっています。

問題は、どうなっているのか不明なだけに、気になって気になって仕方がない、忍者のような2匹の朱文金でした。

 

どのみち越冬前の段階で、朱文金は頭からしっぽの先まで15センチ前後になっていたので、直径が55センチの水瓶の中で彼らの姿を完全に見失うことは、まずありえません。

もしも命が尽きた時には、水底に沈むか、死んで水草の間に引っかかるかして、すぐにわかるはずでした。

 

ということで、「2匹は隠れながら生きているからこそ、水瓶のどこにも見当たらないのだ」そう思いながら、深追いせずに水が暖かくなる日を待っておりました。

 

待って、待って、やっと会えた春。

・・・・・・けれどもこの2匹の朱文金、大きいほうの個体はやたら警戒心が強いので、活発になればなったで、人影や物音に過敏に反応しては、素早く、すぐさま、姿を消すのでした。

そうすると、残りの小さいほうの個体も、タナゴも、和金も、つられてシュバシュバッッッとどこかへ消え・・・。

そうか、君たちは非科学的忍者隊だったんだよな、と思い出す春でもありました。

 

しょうがないので、神経質なリーダー金にさとられないように、水瓶の真横にしゃがんで気配を消しつつ、写真を撮ったり、様子を観察したりしています。

それでも目から「シャッターチャーンスッ」的なビームでも出ているのか、察知され逃げられていますが。


とはいえ、これからまた陸から空から野生動物に狙われるようにもなるので、この過剰なまでの警戒心の強さが、金魚たちの身を助けるに違いありません。

    積極的に水面付近を泳ぐ和金と、つねに下でコソコソしている朱文金2匹