金魚の口に石2016/05/11 18:51

今日も突風が吹きつけました。

連日、気まぐれのように吹く強風で、すでに庭木が1本傾いています。

屋外の金魚の水槽や水瓶には、風で運ばれてきた草花や樹木のクズが水面に浮いて、ゴミゴミしています。毎日のように、飛行中に風に煽られた虫が水中に落下していて、水面でもがいているか、息絶えているかのどちらかですし。

今年は風の当たり年のようですね。

 

当たり前のことですが、室内の金魚たちは、嵐の影響は受けません。

だから平和だ、と言いたかったのに、自家製の嵐を巻き起こした金魚が1匹。

問題の個体はオランダシシガシラでございます。

このシシガシラは、ミックス金魚2匹の水槽に新しく加わって、2ヶ月が過ぎたところ。この頃はトリオで賑やかに泳ぎ回るようになっていて、少し前までクールモードだった水槽が、いまではキャピキャピしっ放しの水槽になりました。

 

なので、今日のシシガシラの急な落ち込みは、明らかな異変に見えました。

何せワイワイやっている金魚仲間に、加わろうとせず、水底に沈んでじっとしているのですから。(上の写真は災難から解放されて元気に仲間金と遊んでいる時のもの)

 

落ち込みの原因が判明するきっかけは、横から見た顔の輪郭が、タツノオトシゴ風になっていたから。

朝、水底の餌を食べている時に、いつもなら口から吐き出されるはずの砂利が、引っかかったきりになったのでしょうね。そのせいで、口から何かを吐き出すことも、飲み込むことも、できなくなっていたのでした。

 

それ以前に、石で栓がされたようになっている。

 

でも、始めは危機感を抱いていませんでした。

当のシシガシラも、時々必死にもがいて、小石を吐き出そうと頑張っていたので、そのうち元どおりになるだろうと思っていましたし。

 

結局、3時間、4時間と時間がたつにつれて、ストレス蓄積中という感じでじっとしている時間が長くなり、さすがに放っておけないムードが漂ってきたのでした。

 

そうは言っても、チビッコの金魚の口から、小石を取り出すって、神経磨り減りそうな作業です。遠い昔、飼う目的で釣ったフナを針から外す、ということならやりましたが、こんなに小さくて透明な魚を “保定” する、という経験は皆無。

 

どっちにしろ、お魚が断食に強いといっても、ずっと餌が食べられなければ星になるわけで、金魚レスキューをやるのか、やらないのか、二つに一つです。

仮に、レスキューしくじって金魚の口が少しばかり変形しても、自力で餌が食べられるようになればいいわけで、手当てがヘタでもなんとかなる、というのが “解” でした。

 

ということで、異物除去作戦決行。金魚の空いた口を塞げ。

 

実際にやってみた感想は、そんなに難しくはありませんでした。

ただ、金魚の口が小さいうえに、透明でよく見えなかったので、ヒヤヒヤしましたが。あのヒヤヒヤ感、金魚に伝わったかな?

さて、口から異物が消えたシシガシラは、何事もなかったように、水槽に戻った直後から水底の砂利をジャリジャリ、ジャリジャリ、元気となれば腹が空いたらしい。

金魚にしてみれば、餌と砂利と誤飲の因果関係など、知ったこっちゃないのです。

まぁ、平常に戻れてメデタシめでたし。

 

番外編〜参考までに;誤飲お助けキット&お助け手順

まず、異物を取り出す際に使いそうなピンセットや竹製の歯間ブラシ、ツマヨウジなどは、先端付近を清潔にしてイソジンを塗布しておく。

きれいな受け皿(写真はプラ鉢の受け皿)にラップを敷いて軽く水をひたし入れる。

ひたひたの水に金魚を横たえて保定。保定はビニール手袋をはめてから行うと簡単でした。

あと、今回、最終的にシシガシラに使えたのは精密タイプのピンセットのみでした。

細かい、特殊な作業にしか使えないものですが、1本用意しておくと安心ですね。

取り出した小石も一緒に写っています