精進池〜石仏群/箱根2018/09/25 16:14

先日の連休も、行楽地へ向かう道路はけっこうな混みようでした。

いつものように箱根方面へ、日帰りでぷらっと遊びに出かけたのですが、人混みを避けてのんびり過ごしたい気分でしたので、精進池(箱根石仏群)のハイキングコースへ行きました。


案の定、今の時期に石仏見たい人は少ない(?)のか、 ハイクしている人と2度すれ違っただけで、基本的にひっそり……期待通りに静かでした。

緑色の水をたたえる精進池です。

確か前回、ブログでお話しした時の精進ヶ池の景色は、雪化粧で一面に氷が張っていたと思います。

今は池の周囲に生えているススキが風に揺れていて、景色は太陽に少し焼き疲れたような淡い緑で覆われていて、杉の林が余計に青々と見えました。

 

こちらは精進池の周囲の道から続く地下道。

 

道の途中で見られる巨大な岩岩には、四方八方にたくさんの仏像が彫られていて、古いものは700年以上も前のもの。

なんとなく歩いていても、ふいに720年分の時間を感じさせる造形物が現れると、道ごと異次元空間に運ばれたような不思議な気分になりますね。


この建屋の中にも石像が……大抵、車で走行中の車道からこの建屋を見上げるだけで、通りすぎるばかりだと思いますが、実は中に大きなお地蔵さんがいたのでした。


 こんもり木立に囲まれた小径は、くねくねと、ゆるく登ったり降りたりしながら、途中で川の始まりを横切ったり、コケの林を通り抜けたりします。


箱根は、古い道に苔むした景色をよく見かけるので、時々古代の森にいるような気分を味わえます。



昔、コケは育つまでにそうとう時間がかかる(だから壊さないようにそっと見守ろう)と学習したことがありまして、このコケの林も、石仏に負けずたっぷり時間をたくわえていることがうかがえました。


こちらの黄と黒のツートンカラーの虫は、ハナバチで?

地面に降りて、染み出した水にとりついていました。

すぐそばには小さな水の流れがあって、水を飲んでいたのか、働き蜂が採水しているのか、ともあれブイブイいいながらどことなく忙しそうにしていました。

 

この箱根の森の道では、ちょうどセリの花がこれから咲こうとしていて、


ホトトギスはすでに方々で開花中で、


他にもキンポウゲの仲間の黄色い花や、水引の赤い花、タデの淡いピンクの花、可愛いゲンノショウコの花やアザミを見ることができました。


コースとしては短い散歩道で、茶屋からも遠い……のですが、「720年前が近い」ですし、”子どもの道草”ができるような小さな探検コースですので、箱根にきたついでに立ち寄ってみるのも一計です。